100SHOES 2016 準備ブログ』  記: 曽田耕





4/ 8 ごあいさつ
4/18 快適な労働
4/28 手強い課題
5/ 8 100鼠の加速
5/18 Paint it white!
5/28 「 G」
6/ 8 設営開始
6/18 詳しくはブェウで




i
tw
FB
mi
jb2011
jb2014
SSSB
6/18(土) 詳しくはブェウで

おはようございます。
数か月にわたり準備してきた『100SHOES 2016』、ついに本日12時からです!

とってもいい天気ですね。嬉しい。
やや不安だった、会場の設営も、ナンノソノ、忙しく動いているうちにちゃんと出来ました。嬉しい。
主役の靴も画像のとおり、100(以上)、ばっちり揃いました。
鞄や小物もご用意できました。

実は昨日の午後に、小物の新作をもう少し追加しようとミシンを踏んでいたのですが、ミシンの「ぴんぴん」が折れました。
ぴんぴんって折れるんですね。知りませんでした。まさか。と。
もう生産はおしまいにせよ、と言うお告げ。
それにしてもこの18種ミシン、20年使っていた某施設から譲り受けたのが25年前。20+25で、45年すると「ぴんぴん」も折れる。次は90歳の時か。なんて。

ともかく。皆さま、100SHOESへどうぞ期待してお越しくださいませ。
ひとつご注意願います。
こちらの勝手な都合で電話番号を公表していません。
すみません。
ですので、迷子に成らないように、事前に地図で調べてからお出かけ下さいませ。
お車でお越しの場合は、近所の有料パーキングをご利用下さい。沢山あります。
自転車でしたら会場に置けます。

又、お買い物の際、カードのご利用はできません。
現金をご用意頂くか、徒歩3分のところにセブンイレブンがありますので、そちらのATMをご利用ください。

100SHOESの3日間は、ニコちゃんがガレージのトラックの荷台にて『nicoサマーコレクション100』をやってくれます。たのしみ!
アンもクッキーを焼いて合流。そしてさらに、サプライズでもう一人。たのしみ、たのしみ。
よって、2年前より数段パワーアップした100SHOESに成長しています。
皆さまのお越しをこころよりお待ち申し上げます。

さて、この準備ブログはこれで終わりです。数か月間のお付き合い、本当にありがとうございました!
それでは、詳しくは会場で!




6/8(水) 設営開始

月曜からドタンバで追加生産をしています。やっているのはS8です。
先日のこのブログで「S12G」にまつわる話を書いてみたところ、好評だったのが嬉しくて、今回は「S8」について書いてみようと思います。

S8の発表は2010年で、S7の発表の2年後です。
あのS7があってのこのS8という流れを感じます。
なので、まずはS7の話から。
S7はなにしろ力作です。
厚ヌメの削りだし技法、同時にアッパーに縫い目なし、で羽根付き。 釣り込み成形後、一度靴型から外して、オイルもみ加工。ナチュラルで、ローテクで、手仕事で、ゴツイ。
S8はそんなS7の反動で手をほとんど入れないという方向を自然と考え始めたのだと思います。
軽やかに履ける、価格も気軽なもの。構築的でトリック的な紙型もなくて、材料をいきなり靴型にのせてハサミで調整していく、工作的工程。

考えのスタートは素材でした。
当時すでに、ラスカバン等のヌメ革の鞄の生産で出てくる残り部分の利用は一つのテーマでした。イイ革が沢山ある。
そのヌメ革を自分で漉いたり自分で揉むのではない、とは言え、外部に加工を投げるのではなく、自分ひとりで動ける範ちゅうで、そんなやり方での素材作り、をせねば。

漉きについては、この少し前にはじまっていたNPWや(まぼろしの!)S6の経験で、当然ベタ漉き屋さんに持ち込んだ。
でもただ薄くしただけでは、まだ靴素材としてはかたい感じ。揉むかオイル入れるかしたいところ。
と、その時急に思い出したのは、20年位前に勉強に通っていた皮革技術センター、という大型機械が沢山そろっている施設の事。
もしかしたら、機械を貸してくれるかもしれない。
強引にでも交渉する気で電話をしたら、なんと嬉しい事に、すでにレンタルのシステムが存在していた。
早速予約。早速テスト。いい具合! 墨田区って便利!

素材が決まったので試作を開始。 この流れで考えると、革包丁のような専門道具ではなく、だれにでも使えるハサミでの加工が良い。
カウンター等の芯は無し、ひも等も無し、つま先のマトメや甲のクセトリは切り込みで処理。
作業が楽に成ると同時に、手の後が意匠に成るし、まったく同じは二度と出来ない。これら全てが今回望む所だ。
ここまではもう瞬時に決まり、ポンぽんポンと試作が進み、最後に残った課題がひとつ。
全てがポンぽんポんでは、なんだか怪しいと思うのだが、見事にちゃんと課題がひとつ。
それは、それぞれのパーツの接合をどうするか。
手で縫うのは手が入りすぎる。ミシンはちょっと入らない形状。金具でとめるのはおしゃべり過ぎる。
当然いつものやり方。しばらく放っておいた。忘れるまで。意識から。

2010年、そろそろ履きたいな、と思い出したとき、選んだのはごく単純にカシメだった。そりゃそうだ。
こだわりたいこだわりが解ける時間が必要だったみたい。
おしゃべり過ぎないように小カシメで。
その後は底の試作に入っていった。底についても色々いくつかありますが、行数的に又今度の機会かな。 まぼろしのS6についても書きたいのだけど。
S8の底は何しろ「日常」を意識しています。

このように、S8は楽しみとスリルと喜びで出来ている。まさにドタンバ向きです。
さて、このS8が2,3日後に仕上がって、いよいよ会場設営が始まる。
とその前に、明日、無垢里での会場設営です。
絵の展覧会「絵スオーディ絵」は、あさって10日金曜から15日水曜まで、代官山のギャラリー無垢里にて。
毎日夕方在廊します。4時から一時間くらいかな。
足の絵とか、ガラスを使った新作とか、作りました。是非!見て頂きたいです。

8の付く日ブログもいよいよ次回でラストです。6/18、100SHOES初日の朝にアップいたしますよ。




5/28(土) 「 G」

昨日ついに、100足を突破いたしました。
全部で10型。サイズは22.0pから28.0pです。

最後にやっていたのは、新作靴の「S12G」で、これはかつてのゴムグツが発展したものです。
ゴムグツ、ご存知でしょうか?
既に廃盤ですが、発表は2001年でとても人気があった靴です。
当時は靴型を使わない靴づくりを珍しがられていたのですが、靴型を使う珍しく無い靴製法を仕事としてやりたく成り、「ソトバネ」と「サボ2」とそして「ゴムグツ」を発表したのです。
グットイヤー製法、マッケー製法、セメンテッド製法。マジメ!

ゴムグツに塗る液体ゴムはハンズで売っている塗料全部を試すなど、入念な試作は毎度のこと。
それでも発表後1年2年して届く修理をみると、発見があるのも毎度のこと。
アッパーのハギの所で、ゴムコーティングが切れやすい事、本底に手彫りで入れた溝から、底が割れやすい事等への改善を加えつつも、 2008年の靴デザインの縮小の時に、他のデザイン同様にゴムグツも廃盤に成ったのでした。

しばらくして新ゴムグツの試作をスタートしました。
まず何しろアッパーにハギを作らない方法を手あたり次第にテスト。
材料を牛革ではなく、ブタ革で、羊革で、フェルトで。 これらの素材ならハギ無し成形は可能です。 ただ、ゴムコーティングをするとどうしても固くなる。
柔らかそうな印象なのに、足入れ感がそうでないというギャップが、どうも残念な感じ。ゴールの鐘は鳴ってくれない。
又、素材が変われば、底付けなどの構造も変わり、構造が変われば手順も変わります。
靴型もいじりはじめる。
足入れをスムースに。中は広く。踵のホールドはしっかりと。そしてハギ無し成形向きの形。

そうしてようやく、暗礁にのりあげます。そこまで辿り着けば、ほったらかして数年、いや無意識という最高決定機関にたくして数年。
今から1年前の事。
同じく2008年に廃盤に成り別に試作中だった新サボ2がゴールイン。(この新サボ2の型番は先月頃このブログでS11とかS1192と呼んでいましたが、「S12」で決定。)
そのとき、アっと思った。
このS12を裏返しに作って、ゴムコーティングしたらゴムグツになるかも!
S12は厚い牛ヌメを使用しているので、コーティングによる硬さの変化は影響ない!そしてアッパーにハギも無い!うってつけだ!

同じ2001に生まれ、同じ2008に廃盤になり、同じ2016に復活。しかも同じ型番で復活だなんて予想しなかったなあ。
と、今書きながらその流れを面白いなと思っています。
ゴムコーティング塗料の色は2001の時は迷わずクリアー。今回は迷わずブラック。
黒を避けていた時代がずっとあって、ここ数年は黒に興味がある。これも予想しなかったなあ。

最後に告知を。
明日、日曜は金沢でコーヒー大作戦と言うイベントがあります。
コラボンのカネさんから、「グッと来る、コーヒーにまつわる、ソダ節の効いた作品を」とリクエストをもらっていました。
よろこんで引き受けました。靴よりも鞄よりも自由を感じて制作しました。
一年前にもこのイベント用にワルノリで制作し、今、人気商品のものがあります。こういう所からも最高決定機関への道は開かれます。
金沢近郊の方はぜひ、明日、コーヒー大作戦のコラボンブースをのぞいてみて下さい!

もうひとつ。
次の週末6/4と5は千葉の野外イベントにわのわに出ます!
主に鞄を。今日ももっか制作中。100SHOES前に100bagsに成りそう。
こういう時、ラスカバンやNPW等では色々なアレンジがうまれます。最高決定機関が打診してくるのです。
千葉近郊のかたは是非にわのわへ。





5/18(水) Paint it white!

会期までもうあとひと月と成りました。
まだひと月とも言えますが、この6月は1週目が「にわのわ」、2週目が「絵スオーディ絵」、3週目が「100SHOES」と建て込んでいるのでございます。
にわのわ、は2日間の野外イベントで鞄中心になります。靴も少し。
絵スオーディ絵、は無垢里での自分企画の展覧会。絵の3人展。
そして、100SHOES、は靴中心。鞄も少し。
すでに鞄、絵、靴、それぞれのの準備はゴールの見えるところまで行っているのですが、どうにも気がかりなのはそれぞれの設営。

空間設営は2年前のブログに書いたように大大好き。
なのですが、昨年「枝椅子木」という絵の個展をして、本気で絵に取り組んでからと言うもの、何かがヘンだ。 絵の範囲をキャンバス内とは限らぬと定義したせいだ。
空間。言ってみれば商品のわき役または背景、この認識が崩壊し、それで少し不便になった。困ってる。
主役は当然作品なのだけど、空間づくりはその態度が当然できっとそう出来ているとは思うのだけれど、自分の実感がどうにもヘンだ。

空間は工業的ではつまらない。あ〜てぃすちっくでは鬱陶しい。時間のかかった作為は暑苦しい。美しくないのは失格。
このやり方で手離れが良くやってきた。2年前までは。枝椅子木を経た後は、ここで又もう一回確認してしまうような感じだ。
でも、きっとこれも通過点。やるしかない。まだ見ぬ先は楽しみと思おう。

なんて思いながらも、思うからこそ今回は、子供らを誘って設営材料の板にペンキ塗り。
RCの、黒くぬれ!を聴きながら。
実は小1と小3のシゴトに期待していなかったのだけど、奴らはすごい。
はかどる、はかどる。パワー満々でどんどん。はやいうえに自分がやるより上がりもキレイだった。助かる。 3日目にはもうひとり中2も参加。
いつも一人でシゴトをする者とって気づきと成った。

この大きいのや細長いのや、丸い小さいの、大きいの、厚いの薄いのなどなどの白い板等は、にわのわでも絵スオーディ絵でも100SHOESでも使う。
それぞれのプランはもう出来ている。
使ってばらして、塗り直し、使ってばらして、塗り直し、そしてまた使う。
6月の3カ所を全部見られる方がいれば、きっと同じ材での使い回しぶりも楽しめますよ。

そんな事を言っているから、作品と空間の境界がなくなっても仕方ないか。
むしろこれは良いのかもしれない。ようするに本人ひとりの気持ちが追いついていないだけなのかもしれない。

有限さとか、かつての痕跡とか、見つけたキズを貴重と感じたり。足りなさが事の始まりだったり。
こういうのは、作品でも空間でもそして暮らしでも、いつでも楽しい。満ち足りた中はもうつまらない感じがする。
手元に在るもので最大限の美しさを。





5/8(日) 100鼠の加速

東京はすっかり初夏の気候です。休日と色にまみれながら、脇道にもそれつつも、靴をもっか生産中です。
人気のS3、そしてマニアックなS5。
次々に目の前に素敵な色の組み合わせが出現するので、たまらない。
おなじみの無作為製法です。きっとまだ誰も見ていない色の組み合わせが、無尽蔵に現れる。
それをアリーナで眺めているうちに、アクセルを踏んだみたい。
もっともっと色を見ていたくなったのだ。今月分としてどこからも頼まれてもいない、鞄CrPWに取りかかった。
どうせなら、いつもより大きなサイズでしかもカブセ付きCrPW。色まみれ。

そして落とし穴。
それのミシン掛けだけになんと2時間以上もかかってしまった。
詳しくは説明しないが2時間以上の作業というのは危険なのだ。
おかしい。こんなはずでは。と、確認のため通常サイズのCrPWもやってみた。よかった、いつもの様に20分弱。ほッ。
CrPWのミシン掛け時間は距離の2乗に比例する。心にとめておこう。

それでもまだまだ色への加速はつづく。ひと括りの色の中で実験したくなった。無尽蔵なのだろうか。素敵なのだろうか。
こげ茶色の革が沢山あるので、こげ茶色括りのCrPW。
括っても色は無限のグラデーションだ。無限の一部はやはり無限を目撃。
実は、今月末はコーヒーに絡んだ品物を用意する必要があるのでこれはそれに出そう。

この用意に向けて少し前から試作を進めていたのが、、コーヒーカップ型のパッチワーク。
構造は決まったが、なんだか、どうも決まりがつかぬ感じ。試作のまま止まっていた。
さっきの茶色括りで気が付いた。色の問題かも。こっちも白色括りでやってみればきっと良さそうだと。
試してみた。あっけなく決まりがついてしまった。面白い。
コーヒーカップはやはり白なのだな。白の濃淡もやはり無限でいい感じだ。
48茶100鼠を目撃。

色。興味のアルナシから含めて、掴めないフィールドだ。
色においてのトラス構造のようなものってないのだろうか。
それだからゆえに、手がかりもなく、興味のアルナシすら掴めていない。
それが、色、たるものなのだろうか。
このヒントはきっとたぶん国旗だな。エンブレム如きではないですよ。

連休と色でペースを崩しつつも、靴の準備は順調です。
連休も今日までだし。
次回のブログのときはもう100SHOESひと月前になりますよ。がんばります。







4/28(木) 手強い課題

雨の東京です。
昨日今月分の発送作業を終えたので、今日は大好物の片づけや掃除をしています。
雨で気温も低めで、連休前だからかまちは静かです。来客も電話もなく、色々とはかどるな。最高だ。

前回話題にしたS11(商品名まだ不確定、S1192にするかも)の他に、100SHOES2016では新しく発表するものがあるのです。
スリッパです。
スリッパね、と侮るなかれ。少なくとも15年は課題と成り続けている。実は超難題。大好物。

スリッパって場合によっては靴みたいに長時間着用するので、履き心地と丈夫さが無視できない。
かと言ってパキパキに構築すると、うっかり靴に成ってしまう。パキパキにやってはいけない。 重さもシビア。価格もシビア。ユーザーが靴として外で使いたくなってもいけない。
この点、良く見かけるあのスリッパは良くできている。と思う。
しかしやはり、アレを自分の生活に持ち込む気にはとても成れない。肝心の見かけが良くない。

これまで様々なスリッパを作ってきた。
素材をいじくり回して、様々な構造を考えてきた。
入口は見かけとかデザインの問題だったのに、考えるならそのポイントはなんと構造なのだ。
作るときはいつも何でも、なにしろ構造を考えている。
構造さえ見つかれば他の事は自動的だからだ。
しかし、その同じ自分が使うときはデザインを見ている、と今気づかされた。これ、興味深いな。

実は前回のブログを書きながらも、頭の中は新作っていったいなんだ?(コレだ!)、と言うコールが頭の中をまわっていた。
新作とかモデルチェンジとか、は悪い意味でのビジネスのにおいがしていて、なぜそれをお前がする、と。
そんなのは結局は作り手都合であって、ユーザーは定番で充分なのだ、と。
新しい素材とか新しい経験とかををきっかけにして、新しい構造が生まれてしまうのだけど。
老舗のあんこ屋は同じあんに100のレシピがあると聞いたのを思い出したり。この問いに関係あるのかないのかさえ分からないが。
救いだったのは、2,3日前のラジオの楽器の話。楽器が歴史の中でずっと改良され続けてきた、と。そうか、そうだよ、となんだか安心した。

課題を整理すると、履き心地、手間も材料も低コスト、見かけは気分を害せぬ機嫌のいいもの。
さて、今回のひらめきはいかに?!?!
今回はだいぶ自信があります。まあ毎度なのですが。
画像の手前に写っているのがそのスリッパです。
どうですか?どうかな?
これは昨日梱包していたもの。山口県のカプリチオ行きです。
カプリチオ(capriccio10.blog110.fc2.com/)は10年越えのお取引先です。
来週5/1、2、3とイベントをやるらしくて『コーさん、オマカセの一箱おねがいします!』と電話で。
この頼まれ方がすごく良かった。勢いづいて未発表新作を少しまぜてしまう。
と言うわけで、山口近郊の方、その新作スリッパがどこよりも早くカプリチオで見られますよ!






4/18(月) 快適な労働

それにしても呆れる。昨日、大地震後の首相の発言を新聞で読んだ。
原発は私の責任でと以前言い放った奴。今度は原子力規制委員会にまかせる、と言ったとか。
なんなんだ、あの人たち。労働が不足しているとああ成る。

そうだった。この国は、カミカゼガフクとか、タケヤリデB29ヲツクとか、国民をだまくらかす国だったよ。
5年前の3月、ロンとヤスのヤス君だってハッキリ言っていた。混乱を避けるために国民には秘密で、って。
主権者によく言ったもんだ。労働が不足しているとこう成る。
そもそも政治が数学をつまみ喰いした抽象的な世界と言うなら、もうあまり期待は出来いないな。
まあ我ら国民の多くが、歯車の形をした気のいい家畜なのが根本的には問題なのだけど。こっちは労働の質の低下か。
だからせめて、私は目を離すまい。

さてさて。100SHOESに向けての靴の本格生産がはじまっています。
どんどんどんどん進める。まずは新作S11。

11まできたんだ〜、と思ってしまう。
Sシリーズの既成靴ラインがはじまった10年位前、当時15個位あったデザインを一気に3個にしぼった。
沢山のデザインがあるのは、管理が手間で、それ自体が仕事のひとつに成り問題だ、と。
それがまた増えているのだねえ。
まあそれでも、反省は反映されていて、Sシリーズは材料にこだわって自分で自分をしばる事はぐっと少ない。

実は本格生産がはじまるのがとても楽しみだった。生産にはお楽しみがある。
沢山の実験をしても、それでも決定に至っていない手順やデザインは残っていたりする。いつもそうで、S11もそう。
そのどうしても分からなかった事柄でも、数とスピードの下にさらすとたちまち決定されていくのだ。それが自分にとってのお楽しみ。

今日、これまでカナヅチで革にクセをつけていた工程で、何故か手はペンチを選んだ。
これがすこぶるやり易かったから、嬉しくなる。そうか!と0.5秒後に思う。
しかもこのペンチは、たまたま友人が引っ越すと言ってうちに置いていったもの。
それが、サイズ的にもちょうど良いからたまらない。
また、革を曲げるための下ごしらえ、ネン押し。全体にやるのではなく最低限のポイント箇所が本番だとなぜか分かる。楽しい。
数とスピードの下で効率がどんどん上がっていくのだ。
喜劇王のモダンタイムスに勿論共感するけど、改訂版モダンタイムスがそろそろできてもいい。
この場合い効率と速さは、やっている本人の気持ちの快適さでもある。
そんな時、自分の事なのだけど、なんだか傍から眺めているような感覚だ。
快適な労働は結果がいいです。

5時に完全燃焼。
このブログでちょっと残業。
さあ、明日、また続き、たのしみ。平和だ。




4/8(金) ごあいさつ

みなさま、こんにちは! いつもありがとうございます。
6月の18日、19日、20日、に靴の展示販売会『100SHOES 2016』を開きます。 土日月の3日間です。
会場は2年前につづいて、東京都墨田区のSODA STUDIOにて。
楽しい空間をつくりますよ。どうぞお楽しみにしていて下さい。

これにともない、準備ブログを今日から書き始めます。
当日まで8の付く日ごとに準備の具合やそれに関連した事などを書きますよ。 お付き合いどうぞよろしくお願いいたします。

丁度、今朝DMが印刷屋さんから届きました。
DMは前回同様、広島の古本さんが作ってくれました。古本さんご苦労様でした。
古本さんとは十数年前お取引先として知り合いました。今はNPWの学校という摩訶不思議なお仕事での関係です。
今回はNPW毒にやられたのか、少々手こずしましたね。
薬にもなれば毒にもなるNPW。薬にも毒にさえもならない、というのでは今の時代に無価値ですよね。
なにしろご覧くださいませ。とてもキレイなDMが刷り上がりました。
月末ころからあちこちのお店に置いてもらったり、発送したりいたします。
ご希望の方はメールでご住所とお名前をお知らせください。→ sodako@kdr.biglobe.ne.jp
古本さんにはポスターもつくって頂きましたので、どこか掲示していただける方はその旨お伝えいただければポスターもお送りいたします。

すでに準備を合間合間にすすめてはきましたが、いよいよ来週辺りから本格的に靴の生産がスタートします。
まずは新調した靴型を使った新作からです。
100足の靴を用意するというのは、個人の生産では実は割と大変なことです。 でも靴にサイズというものがある以上は、注文生産でないとしたらこの方法しか無い。 十数年間注文生産を続けて、そして、このようなやり方が見えてきたのです。
そう言えば、わけ在って2年間展覧会活動を休んだ時期が数年前にありました。
その休止のあと、アソビ半分でこのやり方をやってみたのでした。
今では活動の芯になっているのだから、世の中分からないものですよ。
思えば、靴の制作自体がはじめのはじめはオアソビでした。今はもっとマジメに遊んでいますよ。

実際は靴100足の生産は、ただ急いで生産してもいい事はなく、分業してもどうかと歴史は言うし、そういう方向でない工夫を沢山するのです。 そこには人との出会いとか、材料との出会いとか、製法の実験とかいろいろな積み重ねがあります。
なかでもポイントは、やはり自分の中での考え方の変化です。いずれにしても時間という座標軸があるわけです。
目指してここへ進んできたわけではなく、いろいろが積み重なる中で、あえてネガティブに言うなら消去法でこのようなやり方が残ったという様な実感です。 身をゆだねたと言えばポジティブかな。
だから、面白いなとおもえる。楽しみも尽きない。

はじめてジタクで展覧会をやってみたのが前回の100SHOES でしたが、それまでまさか自分がそんな事を計画するとは思いもしなかったです。
そういう必然を感じて、自分も驚いたし、周りも驚いた。そして実行した結果、手ごたえが残ったのです。
今回の100SHOESもきっと、やってみて得られる何かがあると思うと楽しみで仕方ないです。
まずは何しろ100足の生産です。がんばります。

それでは又、8の付く日に書きます。