100SHOES 2014 準備ブログ』  記: 曽田耕





1/10 ごあいさつ
1/20 計画
1/30 愉快不思議
2/10 会期と会場
2/20 S7とZ1
3/10 311と卒業とS3
3/20 まだS3
3/30 絵というキー
4/10 黒色
4/20 ハタシテ?
4/30 巣タヂオ
5/10 工事三昧非日常
5/20 半休
5/30 いよいよ明日から
5/30(金)いよいよ明日から

おはようございます。朝の散歩をしていると、本当にいい季節になったなあと思います。
日中は暑いくらいです。
さ〜て、いよいよ!明日からです。暑くなりそうですね。

100SHOESの会場準備は昨日の晩に整いました。
ここ数日はじっくりとじっくりと設営作業をして過ごしていました。
壁の釘穴に紙粘土をつめたり、レコード針を調整したり、電線を収めたりしていると、こんな事をしていていいのかってついつい頭をよぎっちゃう。
もっと収入に直結する時間を過ごすべきだろう、と。
その度に、いかんいかん、この数日はじっくり仕上げるために時間を確保したのではないか、と思い直すのです。
通常の思考、いかに少ない手数で事をすませるかとか、最短距離の魅力を誇張して最大限にとか、それがクセに成ってしみついているのだと実感する。
計画した時は、ゆっくりじっくり会場を仕上げるのは楽しい時間だろうな〜、と思っていたのだけれど。
なんだか不慣れな感じ。はやく肯定的な意味でのルーチンに戻りたいと何回か思った。日々、ってすばらしいのですね。

兎に角、兎も角、大満足の会場ができましたよ!
靴も100(以上!)、ばっちりそろっています。
皆様にもきっと楽しんでもらえると思います。心よりお待ちしています。

辻さんが、昨日こんなドクセンシュザイをしてくれました。
 http://tsujikeiko.blogspot.com/2014/05/sodastudio.html
こういうのもあります。
 http://lwp-magazine.com/2014/05/29/soda-ko/

お車でお越しの場合、会場に駐車場はございません。 近所にコインパーキングが沢ッ山ありますので、そちらをご利用ください。
自転車の場合、駐輪スペースは充分ございます。

こちらの勝手な都合で電話番号の公表はしていません。 どうか迷子に成らない様、事前に地図をご覧になってからお出かけ下さいませ。

今回、お買い物の際カードは使えず、お支払いは現金のみです。 事前にご用意いただくか、近くのコンビニエンスストアーにATMがございますので、そちらをご利用下さい。

約半年間つづけたぶろぐも今日で最後です。ひとまず、皆様どうもありがとうございました。会場でお待ちしています!!












5/20(火)半休

やりました。
靴100足そろいました!!!!!
先週は休み無なしでがんばりました。あと少し、とよんだ靴作業がとんでもなかった。

ああ、これで展覧会を予定通りひらける。
今朝はなんだかほっとしてしまって、ブログのキーボードが進みませんよ。
ともあれなにしろ、あらためて並べて見るとなッかなかのラインナップ。

数えてみると、正確には100以上あります。
正確に言うならまだ、糸処理があったり紐をかけたりインソールを入れたり、の最終作業があるにはある。

会場作りに入る前に、まずは半日くらいゆっくりしようかな。
ほうぼうから、100SHOES楽しみにしているよ、と言うありがたい言葉をいただきます。
その中でも楽しみにしているのは靴より空間だ、と言う意見も割とある。
フクザツナオモイですが、自分自身にもそういう部分が無いわけでは無いわけではない。

靴のデザインを超えて、構造を越えて、靴自体をこえて空間に、と言うことかな。悪くないな。
次回のブログの日は、もう会期前日です。
会場はこんなだ、という画像お見せしたいです。どうぞおたのしみに!!











5/10(土) 工事三昧非日常

ゴールデンウイークがおわり、夏を感じるられる気候です。一匹目のアゲハ蝶も来た。
自分はというと工事三昧が昨日で一段落。養生をはずして久しぶりにいつもの仕事場に成りました。 非日常はエキサイティング、日常はほっ。
工事は順調。仕事場のおおきな吹き抜け部分を少しうめたのです。
少しのつもりが、出来てみたら割と大きかった。
工事の手順は具体的にみえているわけではない。ひとつすすめて、それをみてみて次はこれだ、と言う具合。素人らしく。
どうなるかは材料の都合、日程の都合、技術の都合、による。 躯体的な部分のみ材木を買い、それ以外の部分はあるものを使う。ものづくりらしく。
このやり方はいろいろ色々イロイロいい。
今回の工事はひさしぶりに大掛かりのものだった。飽和していたストック木材を沢山消化することが出来た。 いい気分です。仕事場もスッキリした。
それから工事ででた細かい端材は、冬の燃料になるだけではなくこの頃は絵の材料にもなる。絵の動機がこれだったとも言える。 全体食ですよ。

今回の工事は、吹き抜けををただうめたのではなくぐるりと一周回れるようにしました。
8年前ここに越してきた時、この上の階で、まったくなんにもない空間にキッチンと寝室を配置した。 その寝室は小上がりの和室でぐるりと障子でしきられています。 障子の外側は廊下で一周まわれるようにした。
その分部屋が狭くなっても、回れるようにしたかった。言葉には出来ないはっきりした理由がある。それは今回も同じく。

おかげで今、風とおしよく、又子供達もぐるぐると走りまわって暮らしています。
まさか毎晩『コオリオニ』をすることになるとは思いませんでしたが。朝晩の日もある。
さらに上の階の屋上もぐるりと回れる配置です。回れるって楽しい。回っても回っても回っても新鮮。

そう言えば、1階でも仕事場部分への出入り口を2ヶ所作ってある。日々ぐるぐるまわりながら仕事をしています。
よどまない。ふきだまらない。自分も物も。
今準備中のこの展覧会でも、レイアウトを丸で計画しています。 どんな空間になるかどうぞお楽しみに。
はやくこれにかかりたいのだけど、先月残した靴作業がまだすこしあるので、来週は靴作業に一度もどります。

工事が始まる前に、仕事場に鉄粉等が降り込まないように養生をした。
広い面積を、手持ちのシート、革を買ったときの巻き紙、新聞紙等あるものを使いカバーした。
工事がすみ、その新しく出来上がった床の下を覗いてみたらと、なんとこっちにも素適な空間を発見。
画像は覗いた所、上下反対です。







4/30(水) 巣タヂオ

雨の東京です。
通勤の無い身だからと言われそうですが、雨降りは好きなんです。
また植物が育つぞ。
今年は、カズラの蕾がやたら多いし、8年目のにしてブドウにも蕾がついた。
ミョウガのめぶきも年々確実に増えている。3年目のアケビもつるがするするとのびています。ポピーも咲きました。
そんなガレージの様子を、ひさしの内で見ているのが好きだ。

さて。10日間、ってのは本当にあっという間ですね。
前回のブログからいろんな事をしたような、なにも進んでいないような。
ただ、伸び放題の髪の毛がさらに又伸びたことには、時間の流れを感じています。
この頃は他の人と間違われたり、逆にまったく気づいてもらえない位伸びちゃっています。
そろそろオバマさん来るなと思った日は彼が帰る日だったし。

4月がおわります。いよいよひと月後は100SHOESですよ!
ここで靴100足すべてそろいました、と言いたかったのだけど、叶わず。
あとは、K1の底付けと仕上げ、S3のゴム貼り。S96の仕上げすこし。などぽろぽろした作業が残っています。
そうだZ1の底張りもあるな。Z1の底は第一希望のものが伊国から入荷せず、ぎりぎりまで待っている状態です。

さてさて、なんとゴールデンウイークに家族が旅行へ出るとの情報をキャッチ。自分は留守番。
ならば空間工事の中で、子供らがちょろちょろするとやりにくい上に一日では終わらない、そういう部分を進めてしまうチャンスじゃないか。

今日、このブログを書いたら、しばらく空間工事にはいります。
画像はビフォー画像です。みにくいですが、すでに、壁の予定位置などのマーキングがついています。
空間作りのこの段階が特にわくわくします。
ここに引っ越してきた時も、何もないカラの空間にマスキングテープで机や棚、壁、小上がり、トイレ、台所、寝室、のマーキングをしました。
展覧会の会場でも同じくです。
カロカロハウスが原宿にあったころは、あの広い会場を何日もかけて作りこみました。
什器だけにとどまらず、床を部分的に塗ったり、こっそりと電気配線をかえたりもしました。
2000年のefでの展覧会の時の設営は、ひと月かけました。これはとても楽しかった。
時間があったんですねえ。

ひとさまの空間を好き勝手にいじって良い、展覧会とは考えようによってはそう言うものとも言えます。
空間好きとしてはたまらない状況。好きな空間をつくっていいなんて!
今回はジタクなのでその気持ちにワガカカル。自分ちなんだから当たり前なんだけど、なかなかひと月もいじれない今日この頃とし頃です。
かつて、自分の空間作りをみて「巣作りだ」と、言われたことがある。
とても気に入っている。このひと言で情熱と労力をかけるのが当然だとの説明がついたから。








4/20(日) ハタシテ?

今日もいい天気。以前相馬君にもらった8メートル級こいのぼりが屋上で泳いでいます。
S96の生産は順調に進み、週末に仕上がりました。
のこりはブーツK1と新作サンダルのS10。
それが終われば、展覧会の会場設営にとりかかれます。
すでにK1に着手しました。人気のK1ですが、28.0まで用意するのは今回がはじめて。

『100SHOES』展に鞄は?とのお問い合わせもいくつか頂いていて、鞄もいくつか製作しています。
今のうちに。
と言うのも、会場設営がはじまってしまうと、ラスカバンやSPLTなど水を使う成型作業はできなくなってしまうのです。
水道が止まるのではなくて、細〜かい鉄粉が舞ったまま水を使った作業をやると、革に黒い点点ができてしまう。
革のタンニンと鉄の化学反応だとか。

8年前ここに越してきた頃、半年間がんがんガンガン工事をし、そのまま本業をはじめたらエライ経験がまっていました。
しばらくは黒い点点の原因がわからず、水を疑いミネラルウォーターを数箱買ってそれに革を浸し、ラスカバンなどを作ってみたりしていました。
ちょっと神経質にもなっていた。
作業着にも鉄粉は付着していたので、原因究明には時間がかかった、という経験でした。

とは言え、100足の靴がそろった後の設営工事が楽しみで待ちきれない。木材等をもう買い集めはじめています。
早め準備の性分と、月末からの『絵の話をした』展の設営でも工事があるし。

そこへ、革のクッション70個つくりたいけど、やる?革ある?とキンタさんから打信。
勿論やりたいです、と在庫革を調べるべく棚の革を全部出して点検。
目に映るはカラに成った棚と木材。実はこの棚、柱が多く目障り等、快適でない点がある。なおすチャンスだ。
そしてフライングの木工事へ。ああ楽しい。そして快適だ。

その途中、姫路の新田さんから電話。新田さんは革屋さんです。
白なめし革のテレビ撮影が来月あり、革だけでなく製品もいるので耕さんなにか送ってくれますか、と。
勿論です。じゃあ、白なめしを使っている新作S10が、K1の生産より先だな。
その電話で、長崎のマキさんが進める舞台の衣装の靴も白なめしをつかいたいので、そっちの相談もしてしまう。
この舞台は、夏から東京、松本、長崎、と巡回するもの。台本がもう本当に本当に素晴らしい!これに参加できる事が光栄です。
新田さんの件もしかり。キンタさんの件もしかり。尊敬出来る人との共同作業をシナイ手ハ無イ。

ハタシテ『100SHOES』の準備作業は進んでいるのか?遅れているのか?分からない状況になっています。









4/10(木) 黒色

おはようございます。朝からよく晴れています。若葉がわくわくさせてくれる。
今日予定している作業が順調にすすめば、夜、隣の隣の県まで夜アソビにでかけます。 たのしみだなあ。作業をがんばろう。

もっか新作のS96の生産中。
幾度ものテスト生産をへて今回いよいよ本生産と成ったわけですが、他の靴と同様に、履きやすさの工夫、丈夫さの工夫、材料を無駄にしない工夫などを再発見しています。
自分で考えたものなのだけど感心したり、思ったより手が込んでいると、ちょっとだけ苦しんだり。

画像は昨日のもので、仮釣りがおわりカウンターなどを貼り付けているところ。
S3とだいたい同じ手順ですが、みえますか?ゴアも張り付いています。S96はサイドゴアブーツです。黒です。
黒はミシンがけの時、メガネをかけないと見えません。ははは。
黒ってフリーハンドカットでも、きれいに揃って見えてしまいますね。むむむ。
黒色って特別だ。どちらかと言うと、苦手なカラー、だった。ネガティブなイメージ。真っ暗闇と言う意味ではなく、ごまかしがあるようなにおい。 素材にもよるのですが。
ず−っとそう思っていた、この頃はなんだか割と大丈夫。

黒ともうひとつやや苦手なむらさき系。特にうすいの。これもこのごろは割と平気。許容量がふえてきたのか。 組み合わせると楽しい。むしろ好きな感じにもなる。
日々のしごとで沢山の色の組み合わせと出会う。 偶然性にアヤカル手法なので、本当に色々な組み合わせが顔を出す。 その瞬間に何か思うのです。好きとか苦手とかわおッとかおッとか。
組み合わせで言うと、真ッ赤とこげ茶の組み合わせがなぜか苦手です。 でもその赤がオレンジに寄っていると、大丈夫だったりする、これは最近の発見。黄色のちからなのだと思う。 挿し色としても黄色がちょいと入ると全体がかわる。好みな感じになる。白はその上上品になる。
暖色を排除した青とか緑とかの世界は、甘えが無い感じがする。これも好み。
名前の無いような中間色君たちは期待の星です。かならずや不調和音をととのえてくれる。
気がつけばこんな調子ですが、むかしは色に興味がなかったです。色自体がごまかしの一環で、シルエットのみが信用できる対象だった。

色たる物を認識し、黒疑心を乗り越え、今回のS96は初めての黒色への挑戦なのです。
けれど、ミシン糸やゴアや底材はこげ茶だったりしています。
やっぱりこっそり組み合わせを楽しんじゃっています。

仕事場は今、あちらこちらにいろんな作業のブースが出来ています。
ここで釣り込み作業、お隣でカバン、あっちで材料の仕分け、こっちでは完成品の仕上げ、あっちで梱包、向こうではDMの宛名書き、と言う具合。
ひとりでやっているのに、複数人の仕事場みたいになっています。
掃除がしにくくなっているのがちょっと問題。一週間ぐらいでこの状態は脱っしたい。頭がこんがらがっちゃう。
本生産とテスト生産の差とか、黄色についての思い入れとか、もう少し書きたいところですが長くなるのでこの辺で。







3/30(日) 絵というキー

おはようございます。
昨日の晴れで、一気にサクラの開花が進んだ東京は今日、しとしと春雨。
自分はと言うと、家族が皆出かけているのでのんびりとブログを書いています。

5月の100SHOES展のためのS3の生産と平行して進めていたS5の生産がだいたい済み、たまっていた修理をしたりしていました。
靴は修理がつきものです。
いろいろな所から予期せぬタイミングでやってくる修理。すごく懐かしいものもある。すごくコワレテイルものもある。
考えようによっては修理って大変なのだけど、考えようによっては、修理作業はえきさいてぃんぐ且つくりえいてぃぶだ。
好きなようにやらせてもらっている。お待たせもしている。
えきさいてぃんぐ且つくりえいてぃぶにやれているのは、このおかげと言える。
お客さまの有り難いご理解の上に成り立っています。ありがとうございます。

さて4月はいよいよ新作のS96にかかります。黒いブーツです。初めての黒。
S96は、まだサンプルだけで価格さえ決まっていないのに、3ヶ所からすでに発注が入っている、と言うもの。
発注にいたらない段階を含めるとその倍以上。こんなのは初めて。

4月と言えばはいくつかの展覧会に参加しますよ。
4/4(金)〜6(日)は『芋乃市場』in『鎌倉イシワタリ』、鞄を出しています。
4/5(土)〜4/20(日)は、『starnet「organic handloom」のものづくり』に、椅子とサンダルを。
4/30(水)〜5/25(日)は、『絵の話をした』という絵の三人展。もちろん絵を出品。

絵というのは、今、ものすごく大きなキーワードです。
絵、ってずーーーーと嫌いだったんですよね。描くのがではなく存在が。
でも、今は好き嫌いというより、日々の基本になっている。
数学と対をなすようなゆるがない道をもっているとおもっている。
経済学、統計学、あたりはその下の下と思っている。

絵に向かったのはここ10年のこと。
きっかけは、いくつもいくつもの小さな事象がつまるところそこに繋がっていたからで、まあ簡単に言ってしまうと絵描きがイカしていたのだ。
身近なお付き合いではキンタさん、仲田さん、はじめ君、の活動。そして馬場さん。
絵に向かったがどうにも自分の入り口が見つからない時間が数年間。
そんなころ、陸ちゃんが西洋絵画史のワークショップをコンスタントに開くと言うのでそれに参加。
そこにはカラクリがあって、そのころ連れ合いから誕生日にもらったのが、自由時間チケット12枚だった。 これを使って家事育児を放棄し、沢山参加することができた。
後になってだけど、物事を習得するのには技法を習うより歴史を知るのが一番いい、と顕ちゃんも言っている。
その時はそれを知らなかったが、まったくその通りだった。
入り口がみつかったら、後は進むだけだ。壁はあるけど、それは自明のこと。乗り越えるか止まるか。

性格がら精一杯やったいいのが出来たと毎度喜こぶ。
でも、少し時間がたち新しい自分新しい実験をすませた自分何かを見た経験した自分がみると、まだまだ余地がみつかるのだ。
また、いわゆる平面の絵以外でも、応用がさわぎだす。さっき話題にした修理もそう。筋道がないものでも美が明確な道をしめしてくれる。
そうして、日々も生活も絵というキーに支配され、快適だ。
作品が日常的に出来てきた頃、展覧会の話になったのです。
こちらも、是非ぜひ見ていただきたいです。東京文京区、千石の八百コーヒー店にて、です。
もちろん、100SHOESのときも絵はかざるつもりです。








3/20(木) まだS3

朝から冷たい雨が降る東京です。昨日の昼までは春めいていたのになあ。

S3の作業がつづいています。
計画では今月末までに100足の内の半分を仕上げようとしていました。 序盤、かってに不安と焦りを感じていたのですが、集計をしてみたところ、大丈夫そうだ。安心したよ、ほ。

画像は、製作中のS3。ウラ革だけを釣り込み、先芯とカウンターを貼り付けた所。
今から甲革を両面テープでぺたぺたと貼り付けたあと、そのままの形状でそっと靴型からはずして、ミシンをかけます。 ミシンがかかったら、カウンターセメントをいれて再度釣り込み。
釣り込みが2度あり、一般的な靴作りとは工程が違います。 手間のようですが、実は時間短縮にもなっている上に、材料を選ばず無駄にもならず、オリジナル感もでるは、配置も誤差無くジャスト。
甲革の紙型を作らなくて良く、型入れ裁断作業も要らない。 これらがハサミちょきん一発で終わり。
我ながらたのしい作業工程をつくりました。 これが後に発展してS4やS5につながります。又別のルートで発展したものがK1に向かいます。

これらのセカンドラインがはじまる前に考えていたことがあります。 当時、自分の持つ24時間と仕事の時間と家庭の時間と自分の時間と収入とニーズ、全体一致を命題にしていました。
そこで睨んだもののひとつが材料のからの開放。
本当の本当は自分自身で作った呪縛への気づき。 これっていっぱいあって、掘っても彫っても出てくるので実に楽しめます。
誰でもそうだと思いますが、より軽やかな製作をするためにはどうしたらいいかを考えていた。 上記の製法はそんな中から生まれたものです。

他にもミシンの下糸の終わりの時の方法論などもそうです。絶対にクリアするべき項目です。 下糸が無くなるなんて、当たり前でそれは注意を払えばいい、常識的にはこんな具合だけど、これって持続可能でないとおもう。 間違った美談の裏にストレスがあり、それが、結果になにかヤな物を残しているように思う。 自分はもっと受け入れる方向、そのチャンスを消さない方向。 せっかくこの意図せぬタイミングで下糸さんが無くなってくれたのだから。 これはカミが与えたデザインポイントだと。
で、方法を考え試し決めた。
やっぱり快適。小さいながらはっきり見えるその手の跡にいつもフフフと満足している。

それから、S3の目的のひとつにはカウンターのことも忘れてはいけない。 カウンターとはこの貼り付けている踵の芯のことなのですが、革を厚いところからペラペラの端っこまで滑らかなサカミチでつなぎます。 カウンター加工には良〜く切れる包丁が必要です。 カウンターは単純なサカミチではなくで、各部位に目的があります。この具合は絵やメモでは記録できない。 大体の理論は習った。あとは、なにしろ数実践して、手が覚えて、幾つもの結果をながめて、というのをやる必要を感じた。 洒落っ気を越えた骨格に到達したい。
そのために、その仕事を作る必要があった。 とにかく沢山、これは数こなさないと分からないと分かっていたから。

つい熱が入りマニアックな話題に成ってしまいました。
そうそうDM。
格好良いのができています!なんと2タイプ!
ご希望の方はメール(sodako@kdr.biglobe.ne.jp )でお送り先をお知らせくださいませ。郵送します。
A3サイズの格好良いポスターもありますよ。こちらを掲示して頂ける方も是非お知らせください。どなたでもどうぞ。








3/10(月) 311と卒業とS3

明日は3月11日。
3年たちました。 3年前、話題が大きく盛り上がりました。 本屋には原発関連のコーナーができ、猫も杓子も原発の話をしていましたよ。

思い出すのは25年前『反原発がブームになればいい』と一人の少年が大人達の前で言った事。 社会派市民たちは明るいざわめきに包まれた。
高校生だった自分は同室で、その大人たちの反応を冷ややかに見ていた。

ブームは来たね。そして去る。 多数はブームには乗れても、自立は出来ていないのだ。
この3年でよく分かった。
原発の問題を復興というオブラートに包んでいるのが残念でならない。
本屋もすっかりそういうコーナーづくりにすり替わってしまった。 政治家はそういう、言葉のすりかえのためのプロだ。コントロールがお好き。
こずるい、と茂木さんに直に言っって差し上げたのはミワアキヒロ氏。
こずるいのは、迷いを隠しているから。
小ずるいのは、確信がもてないでいるから。
あの自立していない人生ではそうせざるをえない。

春を目前に卒業制作などの靴展の案内をぱらぱらと受け取ります。
それらを見て、自分が今どうしてここでこうして居られるのか、この満足した状況は何故なのか、と手を動かしながら考えるでもなく考える。
一年間の在校中、特に靴づくりが上手と言うわけではなかった。 デザインについての勉強はしていない。 骨格についても知識が深いわけでもない。 接客の経験もない。 ビジネスのノウハウも無い。 貯金は7円。 ミシンも無い、靴型もない。 ないないないで始めて今ここに居る。 卒業は何の切符でもない。うれしい嬉しい春の一つ目のドアが開いたくらいの事だ。
今やっている製法もデザインも足のための工夫も接客もビジネスも、ほとんどが自分でぎりぎりドキドキの実験で確信をえて来たことなんですね。 間違いなく来るウレシイ2つ目のドア。その後、ドアは延々とどんどんやってくることを知る。それでも前を向いていられる脳味噌だっただけの事かな。

さて。S3の生産に入っています。
外部からいただいた、革の裁ち落としストックを積んだ横で各パーツの型を入れます。 同時に、今月生産のPWカバンやサイフのパーツも型入れします。 この作業の残りが今度は、CrPWや、S5、ガマグチ、の材料になるのです。昨年の100bagsでカラカラだったストックボックスが満たされていきます。
色々な革、自分で選んだのではない革、厚い革や柔らかい革、これらの伸びの具合や方向を確かめつつ進めるこの作業はそれこそイイジッケンです。 実験は数をこなさないと精度があがらない。 目的への適正をイメージします。それは、S3に使うにはこういう型入れだけど、少しこうすれば残りの分もCrPWにちょうどいいぞ、などと言う具合。
迷わずに、どんどんどんどんと。







2/20(木) S7とZ1

先日の雪がいまだ残っている東京です。
でも、昨日の御十時は外の日向で、でした。楽しみな季節ははじまっています。
みると、ガレージの木々の新芽はふくらみ明るい色味がチラリ。嬉しくなります。

さて、まだ予定よりは早いのですが靴の準備をはじめてしまいました。S7とZ1です。
この二つには共通点があります。分かりますか?
作り方、どちらも厚いヌメ革を手漉きで部分ごとに厚さ調整します。 このことでS7の場合は、通常はウラ革をつけて芯革をはさんでと言う層構造を一枚ムクでやってしまっています。
Z1の場合は、アーチサポートやツミアゲの機能をもたせています。
画像は加工中のS7。ヌメ革を濡らして漉き取り作業をしているところ。
ヌメ革自体は元厚と言う以外平凡なものですが、牛ヌメ革の一部分に厚みと繊維の密度がS7の製法に打って付けな部分があると発見し、その部分を選んで使っています。
半球型の木の型を床に置き、その上に革をのせ、幅広包丁で漉き取るとうまくいきます。 厚みの加減は指で確認しますが、最薄部分にはキャリパーも使っています。

そして濡れたまま靴型に釣り込みます。 革が乾燥後すると可塑性により、靴の形が出来てしまい、もう崩れなくなる。
可塑性は革の大きな特徴でとても面白いものです。φ24カゴやラスカバンなどもこの辺りをヒントにしました。
形になった所で一度靴型からはずして、オイルを塗りつつ手で揉む作業を一週間します。
一日目はカッチカチだったものが、日ごとに柔らかくなっていきます。そうしてから、再度靴型につりこみ底をつけます。

画像のアッパーはなんだか顔みたいだ。
普通のアッパーの型紙はこう言う形をしていません。
これは、縫い目なしでやろうとしたからです。S7の自慢は縫い目が無いことです。べろの部分もSPLT技法でウラの革をもってきたりしています。
手が込んでいて、毎度、手順やコツのメモをみながらの生産です。
考えた頃(2008)はどうしても、厚いヌメで、ワンピースで、縫い目なしで、と意地だったのだなあ、今は笑ってしまう。

当時思っていたのは、デザインを靴の中であれこれいじくった所で、どうと言うことの無い靴に収束してしまいがち。
それから、靴においてはデザイン線は具体的には縫い目の線だ、それを消すことがその方向性の究極ではないか。などと仮定をたてた。
それで、製法にしばりをいれ、苦肉の策を待った。きっと魅力的なもの生まれると信じて。

とろろできのう、17ミリのマルぬきがオレマシタ。2センチ強の鉄棒がぽっきりとまっぷたつ。
数年ごとに包丁がちびたとか、砥石がぺらぺらとでか、靴の仕事をずっと続けてきたんだなあ、と実感するのですが今回もまた同じ感想です。
今回みたいなのははじめてでびっくりして笑った。
少し前からヒビが入っていたので、溶接で補強したりしていたのですが、いっ気に真っぷたつ。これで諦めがつきました。新調しよう。









2/10(月) 会期と会場

ため息の週末がすぎ、新しい週の始まり。雪と都知事選。
今回の雪はとけるのがはやいな。
今回の選挙結果もあっという間にとろけて来るはず。
なにしろフワフワですからね。
中央もフワフワ、その糸を引くかの大国もフワフワ。
はじめに義理でため息と書いたけれど、同時にやや興奮気味です。
勧善懲悪ストーリーの体感ですよ。雪にもしかり。

週末の雪の前はニワカ大工をしていました。クレーンと森田京子の手もかりて。
6mのヒラガクの加工です。重い!けれど体を使っての大工仕事は実にたのしいものですよ。
大好き。我流だけどのみの研ぎもまかせろ。ニワカ大工は、かなづちで左手を打ちまくって腫れさせています。

靴の作業にもどると少しほっとします。まさか専門馬鹿なのかな。
今月の生産にはS7があるので、ついでに展覧会100SHOES用のS7の生産もはじめましたよ!
そうそう先日、ようやくタイトルを『100SHOES 2014』と確定しました。 それから、会期は、5/31(土)、6/1(日)、6/2(月)の3日間です。
皆みな様、ぜひカレンダーに書き込んでおいてくださいませ。
それからそれから会場は、墨田区のSODA STUDIOです。
そうです、ジタクです。なんとはじめてのジタク展。

昨年の100bagsのながれで100SHOESもやらねばと思った、と言うところまでは以前書きました。 当初は全国三箇所くらいを考えました。
考えていくうちに、在廊のことや、商品の管理の事を考えると、都内でばっちり1回しかもジタクで、と言う考えにいたりました。 昨夏からしばらく考えあぐねていた、会場の広さとか立地とか設営とか会期とか一切が解決した瞬間です。秋でした。

実は仕事場の改装計画というものが数年前からあって、でもナカナカその時間を確保しきれずにいたのです。
去年も夏に時間を確保していたのに、にもかかわらず100bagsが面白いものだから、つい、オシゴトをしてしまった。
こうなったら、オシゴトをからめた改装計画でおのれをだまくらかしてみてはどうか。
展覧会の会場作りだよと、自分を騙して、実は仕事場の改装をしてしまうわけです。福祉のためだよと言って始めた消費税の如くすむーす。
仕事場の改装にとどまらず、これはリミット迫るる子供部屋の拡張の下地でもあったりしたりもしています。

以前は作ることのみが大好きで、接客など売ると言う行為はニノツギと思っていたのですが、手を休めるとか交流するとかそういう時間も面白いぞとこの頃はおもう。
近年はそう思いながら、すこしずつですが、そうなるよう仕事場のレイアウトを調整してきました。
レイアウトがうまく機能したあとには満足感もあり、これは個人的には新しい気分です。 つぎはぎの小実験を終え、今回まとめの実験をしているような感じ。それがジタク展。
工事は大梁5本で今月は一段落。たのしいけれど続きは主役の靴100足がそろってから5月に再開。










1/30(木) 愉快不思議

それはコトが決まる時の気分の事。 ほぼ出来ていてゴールが見えていて、でも大決定のできていなかった靴の試作がひとつあって、 進めればいいのだけど、なんかだか知らないけど気がかりを感じて決めきれずここのところ放っていた。
それが、別件の用があり、姫路の革屋さんへ出かけたのが先週の事。 素晴らしい革をみて、おいしいお茶を飲んで、とても楽しい話をきいていた。 帰りの新幹線でその革の使い方を考えた。東京駅に着く頃には新しい鞄の方向性が決まった。つぎ時間ができた時に必要な副資材を入手しようと言うわくわく段階。
それはそれで、その翌日。仕事場で試作中の靴に目をチラリ。
カチリ。ピカリ。そうか!この革でこっちの靴もやれる。 気がかりが3つ4つの問題点として具体化し、同時に氷解。(実は氷解が先。ヘンだけど。)
不思議です。リミットがせまっても、ゴールがみえていても、よくぞまだ放っておいたな、と。

そしておととい実際に試作。もう見事に当てはまる。 (あの日、虫が知らせて多めに革を買って帰ってよかった。) 昨日底縫い。まだ途中だけど足をいれてみたり。いい感じ。 どんな底に仕上げるのが理にかなっているか。動き出したらまだまだ考える手綱はゆるめない。 完成後も履いたら又変更もあるはず。生産に入ったらなお又。この追い込む、追い込む、すすむ、すすむ、が愉快です。

言ってみればいつもどおりの事の決まり方なのだけど、手順はいつも違う。
共通点は放っておく、って事。 忘れるくらい待つ。軽い不安が漂う時間。そして氷解。まるで春みたい。日本の四季はすてきだ。
むかーし昔のインタビュー、あなたが影響を受けたものな何?と言う質問に、日本、と答えている自分がいました。

画像は、ベリーと呼ばれている革です。この革も大好きです。 この革に出会ったのは二十数年まえ。
相馬君はこのつやと堅さがイイ、と言っています。然り。
キンタさんはこのふちの形状が魅力、と言っています。ごもっとも。
革やさん本人もこれはいい革だといつもいつも言う。いつまであることか、とも。
牛の腹の部分を、タンニンで堅くなめした革です。中底と芯と中イタに自分は使っています。PWカバンにも裁ち落としを使っています。
今日は、今月分の通常の生産が終わったのでベリーに100Shoes用の中底の型入れをしました。 もう少しベリーを追加注文しないと足りないかもしれない。中底が足りないのはこまるから。

さあさあ、新作を完成させたらDM依頼です。リミットぎりぎりぴったんこ。 依頼は古本さんに。古本さんは広島でお店をやっています。 取引が始まって十年です。 昨年の巡回企画100bagsは彼の店でもやりました。その時のDMに感心した。 上がりもいいが、その仕事のスピードもよかったから。 意向のくみ取りも素晴らしかったし、本人の冒険ぷりも潔いものがあった。 初めて広島に行き、彼の話をじっくり聞いてみたら、デザインの勉強をしたわけではない、と。こりゃあホンモノだとすっかり彼の仕事が気に入ってしまいました。
それで昨年末頃、5月のDMをお願いしたいとメール。そしたら、そのことを素直に喜んでくれた。
たのしみです。
ああ、もうそろそろ会期だって大決定をせねば。会場も。






1/20(月) 計画

おはようございます!10日間隔はあっという間ですね。ぎりぎりのハードル設定でした。
靴と鞄の製作の日々でした。と言ってもまだ5月の展覧会に向けての生産ではなく通常の生産です。 ですが5月の展覧会をにらみ材料集めが始まっています。どうも心配性気味らしい。 準備が計画的だねとよく誉められます。 この事をエヘンと誇りにしていたのは過去の事、ここ近年は計画に弊害がある事を知ってしまい、バランスを考えあぐねてしまっています。 やっぱりでも心配。
余談でした。

靴の材料の中で糸とかテープとかボンドなどはいつでも滞り無く仕入れができますが、実は革や紐や底材料などというものはナカナカそうは行かないのです。
あっさりと廃盤にになったり、ロットがかわったり、値段が変わったり、納期が安定しなかったり。
自分が製造業として弱小なのがこの問題の入り口にありますが、早めの準備でこれを回避しています。 問題を回避しつつ稀有で大切なヒントを捨てているのかも。しつこいですね、スミマセン。

確かモゲさんだったと思いますが、靴業界は工業と思わないほうがいい、どちらかと言うならば農業だ、と言っていたように思います。
困ったなと思いつつもすっかりこのノリにも慣れている自分がいて、又、こう言う時代になってくると安定供給があるものの方に問題が隠れている事実があり、 不安定はむしろ自然に近く信頼できると感じてしまうから不思議なものですねえ。

と言うことで五月晴れがまだ遠い初春の今、もう100足の内訳プランをたて、その材料集めを進めている訳です。 革の発注はもちろん、革紐やシャンクやインソールなどの副資材も今あるうちに買う。 革によってはそのまま使わず、事前の加工をするものもあります。画像は皮革技術センターのバイブレーションマシーン。 革を揉んで柔らかくする、どデカイ機械です。これを使用するように成ったのは2010年でした。 それまでは、漉きは手漉き揉みは手揉みでした。W1、Z1、S7などがそうです。 S8を考えている時にこの機械を使い始めました。この流れがK1につながりますが、 S7などは今でも手漉き手揉みです。
手と機械を比較しだすと文章がえらく長くなりそう。大きくて長い視点にたつと手が良いに決まっている。利己的視点にたつと機械のもつ快感はとても気分がいい。 この快感は快感ゆえに群像にすると問題を隠すのだけど、快感を嫌って正論に立つのも虚につつまれそう。
ものをつくる行為としてだけ考えると、どっちも物凄く楽しいのでまいる。十代の頃に軽蔑した専門馬鹿には成りたくない、と注意をはらいつつです。

100SHOES 2014に予定している型は、S3,S5,S7,S8,Z1,K1と新作のS96と、もう1つの新作です。 さらにもうひとつ進めている新作もありますが、ここまで来たらもう無理かな。 サイズは22.5〜28.0あたりです。
W1についてはどうしよか考え中。
DMについてもそろそろ考えを確定せねばと思っています。
それでは、また10日後に書きます。どうぞお楽しみに!



1/10(金) ごあいさつ

皆様、おはようございます。いい天気の東京です。よーく冷えています。
一生記憶にのこるであろうヒドい2013が去り、2014が明けました。まさに明けましておめでとう、と言う気分。今年もどうぞよろしくお願いいたします!

さて今年は、5月に100SHOESと言う企画を予定しています。 まだ、詳細の日程も、100SHOESなのか100shoesなのか、でさえ決まっていないのですが、久しぶりの靴の個展を都内でやるのです。
それで、かつて『くつくつくつく2』という四人展企画をやった時、準備ブログ(トップページのjbの所で読めます)というのをやりまして、それが楽しかったので今回も又それをやりたいと思っています。 時代はすでにフェイスブックやらついった〜やらで、今更ブログもないだろうと言う風潮なのかもしれません。 掲示板がブログに取って代わった時の事を思い出したりします。
ですが、どうぞお付き合いください。前回の時は月に1回と言うペースでした。今回はゼロのつく日、月に3回ほど書きますよ。

画像は通常の作業机とは別の所で、ちょいちょい進めている靴の試作です。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、昨年は100bagsと言う企画を、全国各地で毎月やっていました。 鞄を作りまくっていました。自分が楽しかったうえに大変喜ばれもしました。ただ後半になるにつれて、靴は?とお客様にもギャラリーの方にも言われだしてしまいました。
100bagsの企画を進めながらも、こつこつと靴の生産と試作をやっていたのですが、やはり靴の発表活動もいるのだなという気持ちに成りました。
昨年はそもそもなぜ100SHOESでなくて100bagsだったのか。まず何しろ靴は鞄のように沢山つくれません。また、サイズなどによる商品の管理もやや複雑になります。 接客も自分の在廊が必要になります。つまり作業日がその分減るのです。 展覧会のお誘いを頂いた時いつもは多くの熟考を要します。ですが100bagsにすることで問題は全て瞬時にクリアできたのです。もちろん各ギャラリーの有り難いご協力あってのことです。 自分は完全にものづくりのみに力をそそぐ事が出来、幸せでした。

100SHOSEをやらねばと決めてから、まず思ったのは都内で一回のみ、と言うことでした。
遠方の方、すみません。どうぞ頑張って足をお運びください。日程は確定できていないながらも、5月の最後の土曜日を使った3日間くらいです。 確定ができましたらすぐにこのブログでお知らせいたしますね。
空気のやわらかき気持ちのいい季節に、新作を含めた100足をご用意いたします。どうぞおたのしみに!
今日はここまでです。

なんとFMからプリティーベーカントが。久しぶりに聴いたけどいつ聴いても刺激的。これってスゴイ事。